法律ができるまで
給与にかかる所得税のルールが変わるとき、法律はどんな順番で決まる?
法律案は内閣または議員が提出し、委員会での審査と本会議での審議を両院で経て成立し、天皇が公布します。
- 法律案をつくる 内閣提出法律案は所管省庁が原案を作成し、関係省庁との調整、審議会への諮問などを経て、内閣法制局の審査を受けます。
- 国会に出す 内閣は閣議決定を経て提出します。議員提出には衆議院20人以上・参議院10人以上(予算を伴うものは衆議院50人以上・参議院20人以上)の賛成者が必要です(国会法第56条)。
- 委員会で審査 議長が所管の委員会に付託し、趣旨説明、質疑、討論、採決の順で審査します。公聴会や参考人からの意見聴取を行うこともあります。
- 本会議で採決 本会議では委員長報告、討論、採決の順で審議し、出席議員の過半数で議決します。
- もう一方の院へ 後議院でも委員会審査と本会議審議を行います。後議院が修正したときは先議院に回付され、先議院が同意すれば成立します。
- 成立して公布 成立した法律は、最後に議決した議院の議長から内閣を経由して奏上され、天皇が公布します(第7条第1号)。
法律ができるまで(図)
法律案をつくる 内閣の案は省庁が作り、内閣法制局が調べる
国会に出す 内閣(閣議決定)か、議員(衆20人・参10人以上の賛成)
先に出した院 委員会で審査 → 本会議で採決(衆議院か参議院)
もう一方の院 委員会で審査 → 本会議で採決
成立 両院で可決
公布・施行 天皇が公布し、決めた日から効力
両院協議会を開いて話し合うこともできる(第59条第3項)。
衆議院で可決し参議院が異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決したとき法律となります。参議院が60日以内に議決しないときは、衆議院は否決とみなすことができます(第59条)。
議員立法の立案は、衆議院法制局・参議院法制局が補佐します。
審議中・成立した法律を調べる
あなたの暮らしでは
令和8年度税制改正では、令和7年12月26日に「税制改正の大綱」が閣議決定され、それにもとづく「所得税法等の一部を改正する法律案」が令和8年2月20日に国会に提出され、3月31日に成立・公布されました。所得税がかかり始める水準は178万円以上になり、令和8年分の所得税から適用されます(財務省)。
出典
- 日本国憲法 第7条・第56条・第59条
- 国会法 第56条・第65条
- 内閣法 第5条
- 内閣法制局「法律ができるまで」
- 衆議院「議案の審査」
- 参議院「法律ができるまで」
- 警察庁「自転車の新しい制度」(自転車ポータルサイト)
- 道路交通法(道路交通法の一部を改正する法律〔令和6年法律第34号〕による改正)
- 法務省「民法の一部を改正する法律(成年年齢関係)について」
- 民法 第4条
- 財務省「令和8年度税制改正の解説」令和8年度税制改正について
- 財務省「令和8年度税制改正について」(広報誌「ファイナンス」2026年4月号)
- 財務省「特定扶養控除の見直し・特定親族特別控除の創設等(令和7年度改正)」
- 政府広報オンライン「2026年1月から下請法が「取適法」に!」
- 厚生労働省「出生後休業支援給付」リーフレット
- 国税庁 パンフレット(令和8年度税制改正 基礎控除の見直し等)
- 厚生労働省「令和8年度の年金額改定についてお知らせします」