日・キルギス租税協定
正式名:所得に対する租税に関する二重課税の除去並びに脱税及び租税回避の防止のための日本国とキルギス共和国との間の協定
日本とキルギスとの間の租税協定。旧ソ連との条約の内容を全面改正するもの。2025年12月19日に東京で署名。
主な内容
- 事業利得は相手国に恒久的施設を有する場合に当該施設に帰せられる利得についてのみ相手国で課税できる。配当・利子・使用料は源泉地国で限度税率の範囲で課税し又は免税とする。
- 二重課税を居住地国で除去する。協定に適合しない課税につき権限のある当局への申立てと当局間協議による解決を規定し、租税に関する情報交換等を規定する。
- 取引等の主要な目的が協定の特典を受けることである場合は特典を与えない(濫用防止)。遅い方の通告受領日の後30日目に効力を生ずる。
なぜ出されたか
委員長報告によると、この協定は令和7年12月19日に署名されたもので、現行の日ソ租税条約の内容をキルギスとの間で全面的に改正し、両国間の二重課税の除去及び脱税等の防止に関する法的枠組みを定めるものと説明された。投資所得に対する源泉地国課税の更なる減免等についても定めるとされた。
だれに関係するか
・日本とキルギスの企業(他方の締約国内に恒久的施設を有する企業の事業利得への課税) ・配当、利子、使用料を受け取る者(源泉地国での限度税率や免税) ・両締約国の権限のある当局(協定に適合しない課税についての協議、租税に関する情報交換)
国会での議論
衆議院外務委員会は他の条約3件と併せて5月12日に付託を受け、13日に外務大臣から趣旨説明を聴取、15日に質疑を行い、全会一致で承認すべきものと議決した。参議院外交防衛委員会では4件を一括して審査し、各条約を締結する意義、我が国の対中央アジア外交、国際機関における日本人幹部職員の増強に向けた取組などについて質疑が行われた。討論で日本共産党がこの協定に反対し、採決の結果、多数で承認すべきものと決定した。
- 【反対】日本共産党:日本共産党は、日本の多国籍企業が海外子会社から受け取る配当へのキルギスでの限度税率が5%に軽減され、国内でも外国子会社配当益金不算入制度により95%が非課税となる場合があることから、二重課税の除去といいながら二重に税の優遇を認めるものだとして反対した。
会派ごとの賛否(参議院 2026年5月29日)
賛成 236票・反対 7票
| 会派 | 所属 | 賛成 | 反対 |
|---|---|---|---|
| 自由民主党・無所属の会 | 101 | 98 | 0 |
| 立憲民主・無所属 | 40 | 40 | 0 |
| 国民民主党・新緑風会 | 25 | 25 | 0 |
| 公明党 | 21 | 21 | 0 |
| 日本維新の会 | 19 | 19 | 0 |
| 参政党 | 15 | 15 | 0 |
| 日本共産党 | 7 | 0 | 7 |
| れいわ新選組 | 5 | 5 | 0 |
| 日本保守党 | 2 | 2 | 0 |
| 沖縄の風 | 2 | 2 | 0 |
| チームみらい・無所属の会 | 2 | 2 | 0 |
| 社会民主党 | 2 | 2 | 0 |
| 各派に属しない議員 | 6 | 5 | 0 |
出典
更新の記録
- 2026年11月2日 更新:「なぜ出されたか」「だれに関係するか」「国会での議論」を足しました(国会会議録と法律案の理由をもとに、AIが書き、別の会社のAIとプログラムで確かめました)。