労働者災害補償保険法等の改正
正式名:労働者災害補償保険法等の一部を改正する法律
遺族補償年金の夫のみの要件の廃止、時効延長、暫定任意適用事業の廃止、特別加入団体の承認要件の法定化等を行う法律。
主な内容
- 遺族補償年金等の受給資格要件のうち夫にのみ課された要件を削り、遺族が1人の場合の額を一律で給付基礎日額の175日分とする。
- 業務起因性の判断が容易でない疾病として政令で定めるものに係る療養補償給付等の請求権の時効を2年から5年に延長する。政令で定める事業を当分の間適用事業としない暫定措置を廃止する。
- 労働者を使用しないで事業を行う者等の団体の承認要件を法定化し、政府は承認団体に改善命令ができ、違反時は保険関係を消滅させられる。政令で定める社会復帰促進等事業の決定に審査請求・再審査請求を可能とする。
- 施行は一部を除き令和9年4月1日。
なぜ出されたか
内閣は、就業構造の変化や働き方の多様化を踏まえ、労働災害に対する幅広いセーフティネットを整備するため、遺族補償年金の支給要件の見直し、特別加入団体の要件の法定化、適用事業に関する暫定措置の廃止などが必要だとしている。
だれに関係するか
遺族補償年金等を受ける遺族(特に夫)、業務上かどうかの判断が難しい疾病で労災保険給付を請求する人、小規模の個人経営の農林水産事業、労働者を使用せずに事業を行う人などでつくる特別加入団体が対象となる。
国会での議論
衆議院厚生労働委員会は5月29日に質疑を行い、全会一致で原案どおり可決し、附帯決議を付した。参議院厚生労働委員会では、消滅時効期間延長の対象範囲、暫定任意適用事業の廃止に関する周知策、特別加入者の保護の必要性などが質疑された。れいわ新選組が反対討論を行い、多数で原案どおり可決し、附帯決議が付された。
- 【反対】れいわ新選組:れいわ新選組は、労災保険給付請求権の消滅時効が撤廃されず2年から5年への延長にとどまり、対象も特定の疾病に限られていること、フリーランスなどが保険料を全額負担するケースが多いことや報奨金制度が特別加入団体に適用されないことなど公平性の課題に解決策が示されていないことを理由に反対した。
会派ごとの賛否(参議院 2026年7月10日)
賛成 235票・反対 5票
| 会派 | 所属 | 賛成 | 反対 |
|---|---|---|---|
| 自由民主党・無所属の会 | 101 | 97 | 0 |
| 立憲民主・無所属 | 40 | 39 | 0 |
| 国民民主党・新緑風会 | 25 | 24 | 0 |
| 公明党 | 21 | 21 | 0 |
| 日本維新の会 | 19 | 19 | 0 |
| 参政党 | 15 | 15 | 0 |
| 日本共産党 | 7 | 7 | 0 |
| れいわ新選組 | 5 | 0 | 5 |
| 日本保守党 | 2 | 2 | 0 |
| 沖縄の風 | 2 | 2 | 0 |
| チームみらい・無所属の会 | 2 | 2 | 0 |
| 社会民主党 | 2 | 2 | 0 |
| 各派に属しない議員 | 6 | 5 | 0 |
出典
更新の記録
- 2026年11月2日 更新:「なぜ出されたか」「だれに関係するか」「国会での議論」を足しました(国会会議録と法律案の理由をもとに、AIが書き、別の会社のAIとプログラムで確かめました)。