防衛省設置法等の改正
正式名:防衛省設置法等の一部を改正する法律
自衛官定数の変更、航空宇宙自衛隊への改編等の組織改編、防衛副大臣の増員、自衛官の人材確保のための制度整備を行う法律。
主な内容
- 自衛官の定数を改める。航空自衛隊を航空宇宙自衛隊へ改編し、宇宙作戦集団を新編する。陸上自衛隊第15旅団を第15師団へ改編する。
- 防衛副大臣の定数を1名増加し2名とする。
- 若年定年で退職する自衛官が65歳に達するまで防衛省が再就職の援助を行えるようにし、若年定年退職者給付金の支給水準を引き上げる等の措置を講ずる。
- 施行は令和9年3月31日までの間において政令で定める日(ほか必要な施行期日を定める)。
なぜ出されたか
内閣は、自衛隊の任務の円滑な遂行を図るためとしている。そのため、自衛官定数の変更や航空自衛隊の航空宇宙自衛隊への改編などの組織改編を行い、防衛副大臣の定数を1人増やすほか、若年定年で退職する自衛官への再就職援助の拡充、若年定年退職者給付金の支給水準の引き上げなど、自衛官の人材確保のための制度を整備する必要があるとしている。
だれに関係するか
定数が変わる自衛官。航空宇宙自衛隊へ改編される航空自衛隊と、第15師団へ改編される陸上自衛隊第15旅団。定数が2人になる防衛副大臣。65歳まで防衛省の再就職援助を受けられ、給付金が引き上げられる若年定年退職の自衛官。
国会での議論
衆議院では4月16日の本会議で趣旨説明と質疑の後、安全保障委員会に付託された。委員会は同日に防衛大臣の趣旨説明を聴き、21日と24日に質疑を行い、討論・採決の結果、賛成多数で原案どおり可決すべきものとし、附帯決議を付した。参議院外交防衛委員会では、自衛官定数の変更の影響、組織改編に伴う効果と影響、定数増加後の防衛副大臣の役割分担、自衛官の人材確保のための更なる取り組みの必要性などについて質疑があった。討論では日本共産党と社会民主党が反対意見を述べ、採決の結果、多数で原案どおり可決すべきものとした。
- 【賛成】国民民主党・無所属クラブ:国民民主党・無所属クラブは、航空自衛隊の航空宇宙自衛隊への改称に当たり、隊員と国民の理解を深めるため、宇宙ドクトリンなど名称にふさわしい運用思想と教育体系を整備して全隊員に共有すること、それを支える防衛大学校や防衛研究所などの知的基盤を強化することを求め、賛成した。
- 【反対】日本共産党:日本共産党は、第15旅団の師団への改編は沖縄の自衛隊の増強であること、航空宇宙自衛隊への改編は宇宙の軍拡競争を加速させ、宇宙の平和的・持続的な利用を脅かすこと、若年定年退職者給付金の引き上げなどは安保三文書に基づく軍事態勢強化のための人員確保であることを理由に反対した。
- 【反対】社会民主党:社会民主党は、本法案が宇宙の軍事利用をより進めるものであること、第15旅団の師団化に伴い追加で生じる訓練などのあり方や新たな訓練場が決まっていないのに改編に踏み切るのは理解できず、今回は師団化を見送るべきであることを理由に反対した。
会派ごとの賛否(参議院 2026年6月26日)
賛成 227票・反対 15票
| 会派 | 所属 | 賛成 | 反対 |
|---|---|---|---|
| 自由民主党・無所属の会 | 101 | 99 | 0 |
| 立憲民主・無所属 | 40 | 40 | 0 |
| 国民民主党・新緑風会 | 25 | 24 | 0 |
| 公明党 | 21 | 21 | 0 |
| 日本維新の会 | 19 | 19 | 0 |
| 参政党 | 15 | 15 | 0 |
| 日本共産党 | 7 | 0 | 7 |
| れいわ新選組 | 5 | 0 | 4 |
| 日本保守党 | 2 | 2 | 0 |
| 沖縄の風 | 2 | 0 | 2 |
| チームみらい・無所属の会 | 2 | 2 | 0 |
| 社会民主党 | 2 | 0 | 2 |
| 各派に属しない議員 | 6 | 5 | 0 |
出典
- 参議院 議案情報(第221回国会 閣法第18号・議案要旨)
- 参議院 本会議投票結果(2026-06-26)
- 衆議院 議案本文情報(第221回国会(特別会) 閣法第18号・提出時の法律案の理由)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-04-28・西村明宏委員長の報告)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-26・里見隆治委員長の報告)
- 国会会議録(衆議院 安全保障委員会 2026-04-24・橋本幹彦議員の討論)
- 国会会議録(衆議院 安全保障委員会 2026-04-24・田村智子議員の討論)
- 国会会議録(参議院 外交防衛委員会 2026-06-25・山添拓議員の討論)
- 国会会議録(参議院 外交防衛委員会 2026-06-25・福島みずほ議員の討論)
更新の記録
- 2026年11月2日 更新:「なぜ出されたか」「だれに関係するか」「国会での議論」を足しました(国会会議録と法律案の理由をもとに、AIが書き、別の会社のAIとプログラムで確かめました)。