せいじのまど

特例公債法の改正

法律が成立2026年3月31日第221回国会(特別会)閣法第1号提出 内閣令和8年法律第13号2026年3月31日 公布

正式名:財政運営に必要な財源の確保を図るための公債の発行の特例に関する法律の一部を改正する法律

令和8年度から令和12年度までの5年間、特例公債を発行できるようにする法律。

主な内容

  • 令和8年度から令和12年度の各年度、一般会計の歳出の財源として、予算で国会の議決を経た金額の範囲内で特例公債を発行できる。令和8年度一般会計予算での額は22兆8,680億円。
  • 期間中は経済・財政一体改革を進め、各年度の特例公債の発行額の抑制に努める。政府は租税特別措置と補助金等の適正化を検討し、結果に基づき必要な措置を講ずる。
  • 施行は令和8年4月1日。

なぜ出されたか

内閣は、最近における国の財政収支が著しく不均衡な状況にあることを踏まえ、令和8年度から令和12年度までの間の財政運営に必要な財源の確保を図るため、これらの年度における公債発行の特例に関する措置を定める必要があるとしている。

だれに関係するか

特例公債を発行する国(政府)。政府には、歳出・歳入改革等の行財政改革の徹底や、租税特別措置・補助金等の適正化の検討が求められる。

国会での議論

衆議院財務金融委員会は他の3法律案とあわせて審査し、討論・採決の結果、賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決し、附帯決議を付した。参議院財政金融委員会では、3法律案を一括して議題とし、特例公債の発行期間を5年間とする理由などについて質疑があった。立憲民主・無所属、公明党、参政党が、発行期間を令和8年度の措置とすること等を内容とする修正案を提出したが賛成少数で否決され、本法律案は多数で原案どおり可決すべきものと決定した。

  • 【賛成】国民民主党・無所属クラブ:国民民主党・無所属クラブは、特例公債制度は現在の財政運営に必要な制度だとして賛成した。授権期間を1年とする議員立法を提出していたことに触れ、政府には不断の行財政改革の実施と、市場と国民への説明責任を果たすよう求めた。
  • 【賛成】参政党:参政党は、特例公債による財源確保は社会保障の維持や科学技術・教育への投資に極めて重要で、建設公債以外の国債発行に不可欠な法案だとして賛成した。一方、新設の第5条などが国債発行の抑制や緊縮財政の根拠となるおそれがあると懸念を示した。
  • 【反対】中道改革連合・無所属:中道改革連合・無所属は、インフレや金利上昇の局面で財政の信認が揺らげば円安や物価上昇を招くおそれがあり、発行期間の5年間の単純延長はリスクが大きいとして反対した。毎年度、国会で審議し発行を判断する仕組みにすべきだと述べた。
  • 【反対】立憲民主・無所属:立憲民主・無所属は、円安や金利上昇の中で発行期間を5年間単純延長することは市場の信認の面で大きなリスクがあるとして反対した。行財政改革の規定を本法律案に設ける必要はないとし、単年度ごとに国会で監視する仕組みにすべきだと述べた。
  • 【反対】公明党:公明党は、物価上昇が続き長期国債金利の上昇圧力が高まる中、内閣の財政政策の基本方針にも不透明な要素が多く、5年間の発行権限を委任すれば立法府として国民への責任を果たせないとして反対した。財政民主主義の原則に沿わないとも述べた。
  • 【反対】日本共産党:日本共産党は、今後5年間にわたり赤字国債の発行権限を政府に与えることは、財政民主主義を定めた憲法83条や予算の単年度主義を定めた憲法86条の趣旨に反し、国会のチェック機能を奪うとして反対した。期間を1年とする修正案には賛成した。
  • 【反対】社会民主党:社会民主党は、財政法が原則禁止する赤字国債の発行権限を5年間政府に与えることは、過去の軍事国債乱発の反省に基づく規定を空文化し、財政規律を緩めて軍事費拡大の余地を与えるとして反対した。授権期間は1年にすべきだと述べた。

会派ごとの賛否(参議院 2026年3月31日)

賛成 165票・反対 78票

会派所属賛成反対
自由民主党・無所属の会1011000
立憲民主・無所属40040
国民民主党・新緑風会25250
公明党21021
日本維新の会19190
参政党15140
日本共産党707
れいわ新選組504
日本保守党220
沖縄の風202
チームみらい・無所属の会220
社会民主党202
各派に属しない議員632

出典

更新の記録

  • 2026年11月2日 更新:「なぜ出されたか」「だれに関係するか」「国会での議論」を足しました(国会会議録と法律案の理由をもとに、AIが書き、別の会社のAIとプログラムで確かめました)。