令和8年度一般会計補正予算(第1号)
正式名:令和八年度一般会計補正予算(第1号)
重点支援地方交付金と予備費を計上する一般会計補正予算。追加額は3兆1,135億円。
主な内容
- 歳出追加額は3兆1,135億円:重点支援地方交付金1,000億円、一般予備費5,135億円、中東情勢等対応予備費2兆5,000億円。
- 財源は特例公債金3兆1,135億円。補正により一般会計の歳入歳出予算総額はそれぞれ125兆4,228億円となる。
なぜ出されたか
委員長報告によると、本補正予算は、中東情勢が不透明である中、今後の物価動向や経済への影響を注視しつつ、経済活動や国民の暮らしに支障が生じないよう、必要に応じてタイムリーに対応するため、リスクの最小化の観点から万全の備えとして必要な財政措置を講じるものと説明された。
国会での議論
衆議院予算委員会は6月3日に付託を受け、同日に財務大臣から趣旨説明を聴取、翌日に基本的質疑を行った。中道改革連合・無所属が撤回のうえ編成替えを求める動議を提出したが否決され、補正予算は賛成多数で原案のとおり可決した。参議院予算委員会では、高市内閣総理大臣らに対し、予備費計上の在り方、金利上昇局面での財政健全化、中東情勢を踏まえた物価高騰対策、中小企業への金融支援、原油及び石油関連製品の安定供給の見通し、食料品の消費税率引下げに関する課題などについて質疑が行われた。立憲民主・無所属及び公明党が修正案を提出し、特別会計の修正案は予算総額の増額のため内閣の意見を求めたところ、政府は反対と述べた。修正案は賛成少数で否決され、原案は賛成多数で可決した。
- 【賛成】自由民主党・無所属の会:自由民主党・無所属の会は、一般予備費の復元と中東情勢等対応予備費の創設により中東情勢に適時適切に対応する万全の備えとなること、重点支援地方交付金で地域の実情に応じた支援ができること、市中への国債発行総額を増やさず市場の信認に配慮していることを理由に賛成した。
- 【賛成】国民民主党・無所属クラブ:国民民主党・無所属クラブは、中東情勢の悪化が国民生活や経済活動に深刻な打撃を与えている状況に鑑み賛成した。一方、補正予算の大部分を予備費が占める点を挙げ、支援の時期や対象の明示、使用状況の迅速な公表、執行後の効果検証など国民や国会への丁寧な説明を求めた。
- 【賛成】チームみらい:チームみらいは、中東情勢に端を発する物価高が暮らしを直撃する中、危機に直面する国民の暮らしを守るための備えとして必要な措置であるとして賛成した。執行に当たっては効果の検証を尽くすことと、危機にあっても子どもへの投資を含む成長への投資を守り抜くことを求めた。
- 【賛成】国民民主党・新緑風会:国民民主党・新緑風会は、税収増に比べ歳出増が小さかった令和8年度予算を積極財政の方向へ転換させようとするものであること、総額約3.1兆円で電気・ガス料金支援などを盛り込み、同党の提言とおおむね一致することを理由に賛成した。予備費の使用計画や状況の迅速な公表も求めた。
- 【反対】中道改革連合・無所属:中道改革連合・無所属は、補正予算の97%を予備費が占め、税金の使い方を示さず白紙委任を求めるもので財政民主主義の精神に反すること、財源の全額を特例公債に求めること、予算委員会の審議が1日と短く十分な精査の機会が損なわれたことを理由に反対した。
- 【反対】参政党:参政党は、市中への国債発行総額を増やさない編成では積極財政にならず、予算を積み増してサプライチェーンの強靱化などに注力すべきであること、予備費を積み増すだけで何をするのか見えないこと、雇用調整助成金の拡充や休業補償など直接的な支援が必要であることを理由に反対した。
- 【反対】立憲民主・無所属:立憲民主・無所属は、電気・ガス代支援などは評価しつつ、補正予算の編成が遅いこと、重点支援地方交付金が1,000億円にとどまり支援が足りないこと、全体の97%を占める予備費ではいつから何にどんな対策が取られるのか分からないことを理由に反対した。
- 【反対】公明党:公明党は、総額の97%を予備費が占め使途が明確でなく財政民主主義に反すること、重点支援地方交付金が1,000億円にとどまり必要な支援が行き渡るか疑問であること、積み過ぎ基金の返納などの方法があるのに特例公債に頼ることを理由に反対した。
会派ごとの賛否(参議院 2026年6月5日)
賛成 148票・反対 94票
| 会派 | 所属 | 賛成 | 反対 |
|---|---|---|---|
| 自由民主党・無所属の会 | 101 | 97 | 0 |
| 立憲民主・無所属 | 40 | 0 | 40 |
| 国民民主党・新緑風会 | 25 | 25 | 0 |
| 公明党 | 21 | 0 | 21 |
| 日本維新の会 | 19 | 19 | 0 |
| 参政党 | 15 | 0 | 15 |
| 日本共産党 | 7 | 0 | 7 |
| れいわ新選組 | 5 | 0 | 5 |
| 日本保守党 | 2 | 2 | 0 |
| 沖縄の風 | 2 | 0 | 2 |
| チームみらい・無所属の会 | 2 | 2 | 0 |
| 社会民主党 | 2 | 0 | 2 |
| 各派に属しない議員 | 6 | 3 | 2 |
出典
- 財務省「令和8年度一般会計補正予算(第1号)フレーム」
- 財務省「令和8年度一般会計補正予算(第1号)等について」
- 参議院 議案情報(第221回国会 予算(提出番号7))
- 参議院 本会議投票結果(2026-06-05)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・坂本哲志委員長の報告)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・藤川政人委員長の報告)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・石原正敬議員の討論)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・加藤明良議員の討論)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・臼木秀剛議員の討論)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・高山聡史議員の討論)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・浜野喜史議員の討論)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・福重隆浩議員の討論)
- 国会会議録(衆議院 本会議 2026-06-04・和田政宗議員の討論)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・宮出千慧議員の討論)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・村田享子議員の討論)
- 国会会議録(参議院 本会議 2026-06-05・佐々木雅文議員の討論)
更新の記録
- 2026年11月2日 更新:「なぜ出されたか」「だれに関係するか」「国会での議論」を足しました(国会会議録と法律案の理由をもとに、AIが書き、別の会社のAIとプログラムで確かめました)。